不登校生が「明日は学校に行く」と言うのに学校に行かない理由を知りたい親御さんへ
と悩んでいませんか?
こんにちは、あしゅです。
私は高校生の時に精神疾患になり、不登校になった経験があります。
当時は明日は学校に行けるのかと親から聞かれ、「明日は行くつもりだよ...」と答える日々を送っていました。
今回は不登校だった私が経験をもとに、なぜ不登校生は『明日は学校に行く』と言うのか、そして『明日は学校に行く』と言って学校に行けなかった時に親御さんはどう接するべきなのかお話ししていきます。
本記事の内容
「明日は行く」と言って学校に行けなかった時の対応の仕方
「明日は行く」と言って学校に行けた時の対応の仕方
Contents
不登校生が「明日は行く」と言う理由
不登校生は決して嘘をつきたいわけではありません。
学校に行かないといけないのは重々分かっていて、本気で学校に行かないといけないと思っています。
では、なぜ不登校生は学校に行かないのに『明日は行くから』と言うのかをここからはお話ししていきます。
時間帯によって精神状態は変化するから
不登校生が学校に行かないのに「明日は行く」と言う理由として、時間帯によって不登校生の精神状態は変化するからという点があげられるでしょう。
不登校生は起きて登校する時間までは精神状態がかなり悪く、お昼頃から次第に精神状態は良くなり、夜寝る時間が近づくと少しずつまた精神状態が悪化することが多いです。
この精神状態の変化には不登校生の感情が関係しています。
起床~登校時間
⇒『やっぱり学校に行きたくない』『それでも学校には行かないといけないんだ』という気持ちで葛藤し精神的に疲弊。葛藤によるストレスにより頭痛や腹痛、吐き気などに襲われる。
昼頃
⇒『明日は頑張って学校に行かないと』と前向きに思える時間が出てくる時もある。比較的一日の中で一番精神的には安定している。
夜
⇒親が帰宅し夕食や風呂を済ませ、少しずつ明日が近づいていることを実感し精神的に落ち込む。『明日は行く』って言ったのに本当に明日は行けるのか不安な気持ちで眠りにつくため睡眠の質は最悪。
学校に行くことが義務と分かっていても「学校に行きたくない」気持ちが勝ってしまうから
不登校生が学校に行かないのに「明日は行く」と言う理由として、学校に行くことが義務とわかっていても『学校に行きたくない』気持ちが勝ってしまうからという点もあげられるでしょう。
不登校生は学校に行かないといけないのが世間のルールなのは理解しています。
そのため『学校に行かない自分は社会のルールに反していて悪いことをしているんだ』と罪悪感を感じている学生が多いでしょう。
登校する時間の直前まで学校に行かなければいけない義務感と学校に行きたくない本心とで葛藤し、結果ストレス過多により体調や精神状態が崩れ、朝学校に行けなくなってしまうのです。
家族に見放されたくないから
不登校生が学校に行かないのに「明日は行く」と言う理由として、家族に見放されたくないからという点もあげられるでしょう。
不登校生は親や家族に不登校になってしまった自分を見放されることに不安を感じています。
そのため不登校生も家族の期待に応えたいとは考え行動しようとしていますが、親や家族からの期待(学校に行ってほしい気持ち)と不登校生の本音(学校に行くのが怖い、辛い、しんどい)は完全にすれ違っているんですよね。
『学校に行かなければいけない』という世間のルールと家族の願いは同じでも、自分は行きたくないと思ってしまう。
『学校に行きたくない』という本音を言ったら親にまた叱られるのでは、親から見放されるのではと不安になる。
そうして不登校生は「明日学校行けそう?」と聞かれてどう答えたらいいのか分からず、自分を犠牲にしようと決め「明日は行くね」と言ってしまうのです。
不登校生が「明日は行く」と言った後の対応の仕方
「明日は行くね」と言ったのに学校に行けなかった具体的な理由が気になるかもしれませんが、理由についてはあまり話したくないのが本音です。
なぜなら、「明日は行くね」と言ったのにもかかわらず、学校に行けず嘘をついた自分を否定されるのが怖いからです。
学校へ行けなかった時は責めないで
不登校生が「明日は行く」と言ったのに当日学校に行けなかった時は、責めないであげてください。
学校に行かなければいけないとわかっていて、しかも親に「明日は行く」と言ってしまったのに行けなかったという罪悪感と見捨てられるかもという不安感で朝は心がかなり疲弊しています。
「嘘ついてごめん」と親に言いたいのですが、謝ることで次の日学校へ行くことを約束している気がして言うに言えないんですよね。
不登校生自身も学校に行かなければいけないことは十分分かっているので催促はせず、「今日は学校に行くのは難しかったんだな」と思うだけにしてあげてください。
そしてなぜ学校に行けなかったのか問い詰めないで肩をさすってあげてください。
1日学校に行けたときは褒めてあげて
不登校生が「明日は行く」と言って1日学校に行けた時は、しっかり褒めてあげてください。
一般的には学校に行くことは当たり前のことかもしれませんが、不登校生からしたら1日学校に行けたことは当たり前のことではありません。
「明日も行けそう?」などと明日も学校に行くことを催促する言い方ではなく、行きたくないという感情と戦い、その感情に勝てたという面に対して「今日はよく頑張ったね」と褒めてあげてください。
それだけで『今日学校に行けてよかった』と不登校生も少しホッとして、少し自信もつくかもしれません。
登校途中や早退で帰ってきた時はそこまでの頑張りを褒めてあげて
不登校生が「明日は行く」と言って頑張ってみたけど当日早退したり通学途中で帰ってきた場合、そこまでの頑張りを褒めてあげてください。
「頑張ったのになぜ途中から帰ってきてしまったんだろう」と疑問に感じることもあるかもしれません。
しかしなぜ途中で帰ってきたのかを質問するのではなく、頑張って学校に行こうとして少しでも実行に移せたことを評価するようにしてあげてください。
なぜ途中で帰ってきたのか問われると、「また失敗してしまった」と罪悪感を抱く原因になり、精神状態が悪化することも考えられます。
少しでも学校に行けたという点にフォーカスしてあげることで、「もしかしたら明日はもう少し長い時間学校に居られるかもしれない」と不登校生自身も感じられるかもしれません。
まとめ やりたくないことをやらなければいけない現実はかなりストレス
記事のポイントをまとめます。
学校に行かなければならないことはほとんどの不登校生が分かっています。
でも不登校生の心の奥底には「学校に行きたくない」という真反対の感情があります。
やりたいと思うことができない辛さがあるように、不登校生はやりたくないことをやらなければいけないつらさと毎日戦っています。
「やりたくないけどやらなければいけない」とつらさを理解しようとしてくれるだけで不登校生は救われると不登校経験者の私は考えています。
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